日. 4月 5th, 2026
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 さて、中々考えさせられるニュースが飛び込んできたので真面目に考えてみる。

 そのニュースとはこれである。

 『パチンコ店員が誤って交換した36万円分の景品、そのまま受け取った男を詐欺容疑で逮捕』というものだ。

 個人的にこれで詐欺容疑というのは無理筋だと思う。

 どうしてそう思ったのかを説明させてもらいたいと思う。

 まず詐欺罪の条文である。
【刑法246条】
1,人を欺いて財物を交付させた者は、10年以上の懲役に処する。
2,前項の方法により、財産上不法の利益を得、または他人にこれを得させた者も。同項と同様とする。

 これが刑法に定められている詐欺罪である。

 通説ではこの条文をもとに、詐欺罪が成立するには『欺罔』『錯誤』『交付行為』『財産移転』の4つの要件の全てが成立する必要がある。逆に言えばこの四つの内一つでも成立しなければ詐欺罪は成立しないのである。

 この四つといわれても、些か不親切と言うことで少し説明させてもらいたい。

 A:詐欺加害者 B:詐欺被害者
 Aの『欺罔』(相手を騙そうとして何らかの手段をとる)により、Bが『錯誤』(勘違い、誤解、騙されたとして意思が歪められた)し、BがAに『交付行為』を行うことで『財産移転』する。

 こういうことになるのである。

 さて、ここを踏まえて今回の記事から考えてみよう。

 逮捕された男性がA、店員かつ店側がBと言う立場になる。

 記事から見れば、パチンコで勝ったAがレシート(カードかもしれない)を店員に渡す。そして店員が間違えて景品を渡したということである。
 
 さて、もうこの段階でご理解いただけると思うが、最初の段階の『欺罔』がないのである。

 欺罔がないというのに詐欺罪で男性逮捕というのはさすがに無理筋というものだ。警官が法律を知らないと言うことはあり得るのか? そして裁判所もよくこんなお粗末な警察の要望にこたえたものだ。

 今回の件は詐欺罪ではなく、不当利得の問題である。しかも、店側のミスである。

 一体何で警察がこんな判断をしたのか本当に謎である。

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By 福川 要

 2021年6月に宮崎県の片隅でひっそりと行政書士事務所を開業中。  主な業務は、許認可関連、遺言状作成です。

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