金. 4月 3rd, 2026

さて、著作権登録という制度ができた背景を考えてみることにした。

そもそも著作権というものは、登録することで権利が発生するものではない。著作権者が何らかの創作物を生み出すのと同時に著作権は発生する。

その意味で、商標や特許とは明らかに性質が異なるものである。

特許とは『発明』を保護するための権利で、発明とは自然法則を利用した技術的思想の創作の内、高度のものをいう。

商標は自己の商品またはサービスと他者のものとの識別することを可能とするために標識であり、他者との差別化を目的としたものと言える。

つまり特許とは『発明』が必要であったり、他者との差別化を目的とするという『特別』な事情が存在するわけだ。そう考えると特許や商標というのは『特別な著作権』であるという論法が成り立つ。その『特別な著作権』を国に登録することで保護しようとするのが特許や商標の登録の目的の根本だろう。

しかし、世の中の創作物は特許や商標などのような特別な事情に拘らない形の創作物ももちろんある。

今まではそれらの著作権に対して国は積極的に保護をしてこなかった。それというのも著作権に対する意識が低いと言うよりも、著作権に対する紛争の数が少なかったのだと思う。別の表現を使えば、著作物の数が少なかったのだ。

著作物は『公表する』ことで周囲に認知される。昔はその公表の機会は限られていた。小説を例にすれば小説を出版するためには出版社に原稿を持ち込み、出版社に認められて書籍化されており、公表というのはかなりハードルが高かった
しかし、現在は『小説家になろう』『カクヨム』『アルファポリス』などの小説投稿サイトにいつでも誰でも自由に創作物を公表することが出来るようになった。『小説家になろう』に投稿されている作品数は約108万だ。その中で書籍化された作品数は9000弱(2014~2020)となっている。

おわかりだろうか? 公表の手段が増えたことで著作権の数は爆発的に増えている。しかもこれは最大手とはいえ『一つ』の小説投稿サイトでの数字なのだ。ここにマンガ、音楽、YouTubeなどの動画、TwitterなどのSNSの投稿などを加えればもはや数をすべて把握している者など存在しない。現代社会は創作物であふれかえっているのだ。

さて、創作物があふれかえっている現代社会、個人的にはすばらしい事だと思う。人は創作物に触れることで心が豊かになったり、感性が磨かれたり、新しい発見をもたらしさらなる発展がおこなわれるからだ。

しかし、一方で盗作などのトラブルなども起きているのが現状だ。

このような創作物が爆発的に増えたことで起きるトラブルに対して、国も著作物の保護に本腰を入れ始めたのだ。

そこで国は『著作権登録』という制度を設けたのだろう。

ただ、この『著作権登録』という制度ができたからといって著作権の根本が変わったというわけではない。

著作権は創作物が出来上がったときに当たり前のように成立する。そこに例外はない

『じゃあ、著作権を登録することに一体何の意味があるの?』という疑問が生じることだろう。

この著作権登録制度は、『本人』が主張する場合はさほど必要性を感じることはできないかもしれない。ちなみにここでいう本人とは『本名で活動する』という条件がつく。もし、ペンネームやハンドルネーム(これらを『変名』と表現する)などで活動している場合は、いちいちその変名者があなたであることを証明しなければならない。出版社と出版契約を結んでいれば契約書を見せれば用足りるが、同人誌などの場合はそうはそうはいかない。かなり面倒な作業になることだろう。

また、著作権者本人が亡くなったりしたりして著作権を相続した者、権利を譲渡された者だとさらに話はややこしくなるのは間違いない。

著作権登録制度はそのような著作権を『あなた』が有しているというお墨付きを国が与えてくれるものなのだ。

爆発的に著作物が増えていく現状を考えればこれから『著作権登録』をしていくことは決して無駄ではない。

著作権登録制度は、誰もが創作を楽しむことができるという豊かさを守るための制度であるように私には思える。日本ほど創作がやりやすい国というのはないと思う。ただ、それに伴うトラブル増加も考えられるので、その対処のために制度を構築したといえるだろう。

もし、宮崎県で著作権登録をした方が後々楽かなと考えた方は当事務所へご一報いただきたい。

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宮崎県児湯郡高鍋町大字上江36番地5
携帯:080-8081-6234
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行政書士 福川要事務所 行政書士 福川 要

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By 福川 要

 2021年6月に宮崎県の片隅でひっそりと行政書士事務所を開業中。  主な業務は、許認可関連、遺言状作成です。

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