金. 4月 3rd, 2026

相続の民間資格に依頼する時に注意すべき事

 世の中にはたくさんの資格があることはみなさんもご存じだろう。

 その中で民間資格というものがある。

 民間資格というのは一般的に法律の裏付けがない。あるのは主催している協会の規則や基準である。そこ自体は否定することではない事はまず伝えておきたい。

 そして相続に関する民間資格がいくつかある。

 私の知っているのは『相続診断士』『相続アドバイザー』である。これらは言葉通り、コンサル系の方々が取得して活躍している。

 実際に相続で助けられた人もいるかも知れない。

 ただ、すこしばかり疑問というか注意すべき事がある。

 前述した通り民間資格というのは法的な裏付けがない。だからこそ、できないことがある。それらを紹介しておきたい。

【1,もめ事には参加できない】
 相続診断士と相続アドバイザーは、相続人同士が揉めた場合(紛争といいます)には何も手を出すことは出来ないのだ。

 もし、相続診断士、相続アドバイザーがこの紛争に口出しをすることは絶対に許されない。なぜならこのように紛争に参加できるのは『弁護士』だけである。このように弁護士にだけ許されている行為を弁護士でない者が行うことを『非弁行為』というのだが、この非弁行為は弁護士法違反ということで逮捕されることも普通にあり得るのだ。

 もし、弁護士でないので紛争に介入しようとする人は弁護士法違反で捕まる可能性があることを知らないのか、知っていてやっているのかのどちらかであるが、危険な事をしている事は依頼する側は知っておいた方が良いだろう。

【2,相続に必要な情報をちゃんと確保しているのか?】
 そして、もう一つは相続に対して正確な情報を元に診断やアドバイスを出来ているのか?という事である。
 実は相続とは準備がものすごく大切なのだ。

 その準備に必要なのに戸籍収集がある。戸籍収集は他人の戸籍を取得する行為のために他人の戸籍を職務により取得することの出来る資格は国家資格の中でも限られており、その資格は八つある事から『八士業』と呼ばれている。
 当然であるが相続診断士、相続アドバイザーはその八士業の中に入ってはいない。

 ということは戸籍の収集はできないのだ。

 その事を依頼主はきちんと確認した方が良いと思う。

 もし、相続診断士や相続アドバイザーが具体的に『相続人誰々に預貯金を渡す』などのアドバイスを行った場合に、相続人は戸籍を収集してるのかを確認した方が良いと思う。もし、八士業でないのに他人の戸籍を収集していたりしたら大問題である。そして戸籍を収集していないのならば損な不十分な情報で行う診断に信憑性があるのか疑問である。

【終わりに】
 断っておくが、私は相続診断士などを否定しているわけではない。

 その資格の特性上『出来る事』と『出来ない事』がある事は依頼主はきちんと把握しておくべきだろう。場合によってはきちんと相続診断士や相続アドバイザーの方々に『何が出来て』『何が出来ない』に事前に確認するべきだろう。

 ただ、前述した通り『紛争の解決』には弁護士以外は出来ない事は絶対に確認しておくべきだろう。
 もし、その事を相続診断士や相続アドバイザーが触れなかったら警戒すべきだろう。

 ちなみに行政書士であっても非弁行為は許されないので、これは行政書士であっても確認すべきだと思う。

 有資格者だからとて盲信することなく、何が出来て、何が出来ないのかを事前に確認すべきなのは心に留めておいて欲しい。

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