
岐阜県飛騨市役所の不祥事への対応が私の中で物議を醸している。
結論から言えば懲戒処分の内容がおかしすぎるし、懲戒対象者もおかしい。
なんだこれは?
飛騨市役所には法理論を理解してる人間はいないのか?
と思わざるを得ない。
どうしてこう思ったのかを説明したいと思う。
事の発端は飛騨市役所の総務部主任が『担当する市県民税の課税作業の一部を遂行することなく未処理のまま放置し、また、処理に窮した課税資料を自席の中及び書庫に秘匿したことにより、一部の納税者に対して誤った納税額で確定し通知した』ために懲戒処分を受けたと言うことである。
確かに課税作業を滞らせたというのは大きな問題だし、懲戒処分もやむ無しであるといえる。
『飛騨市のHPによる発表』
これを読んでいただければおおよその概要がわかるのだが、ここに書かれている情報だけでは、懲戒となった総務部主任の現状は分からないと思う。
みなさんは主任と聞いてどう思っただろうか?
おそらく多くの人が何人かのチームのリーダーであると考えたことだろう。だがこの記事の見出しを見て欲しい。
『係長が休職し1人で処理…市職員が税金の事務処理放置で課税漏れ等発生させ懲戒処分「遅れ取り戻す作業に追われ」』
つまりこの総務主任は『1人』で事務処理をしていたのである。
今年度は定額減税という作業量が跳ね上がっている状況である。つまり事務処理量が跳ね上がるという状況だ。そのような時に係長が病気のために休業に入り、一人で事務処理をすることになったのである。
この状況を考えると誰がこの総務主任を責められるというのだろうか?
この情報を知ってなお総務主任を責めるという人間は少々おつむが足りないと言わざるを得ない。
自分がその状況になって業務を滞らせない自信があるとでもいうのか?
それは自惚れである事は間違いない。
さて、この総務主任は懲戒処分後に依願退職したという話だ。依願退職とは自分で退職届を出したと言うことであり、当然退職金の支給もある。
何よりである。
一人で歯を食いしばって激務に耐えていたのに懲戒処分されて飛騨市役所を『見限った』のである。少なくとも私なら『飛騨市役所のことなんざ知るかボケ!!』となる。
おそらく総務主任は現在清々しい気分でいっぱいだろう。年齢見ると27歳とのことなのでいくらでも就職先が見つかるし、27歳で主任になるということは実は相当優秀な人材であることは間違いないので未来は普通に明るいと思う。
そして、飛騨市はさらに意味不明な懲戒処分がある。
『病休中であった係長』も懲戒処分にしているのである。
バカじゃないの?
現在、復職しているのかも知れないが少なくとも病休中に起きた事に対して懲戒処分?
もう一度言う『バカじゃないの?』
正直意味不明だ。
病休中の出来事に責任を負わねばならないのか?
飛騨市は確かに公的機関である。そのため民間企業とは違う思考で動かなければならないというのはもちろん理解している。だが、責任の所在はズレてはいけないだろう。
主任 → 減給10分の1 3ヵ月
係長 → 減給10分の1 1ヵ月
課長 → 減給10分の1 2ヵ月
部長 → 訓告
市長 → 減給10分の1 1ヵ月(自主返納)
バカじゃないの?
いや、本当に!?
何で役職が上がる度に処分が軽くなるんだ?
市長は自主返納しているから実質処分の『対象外』であったわけだ。ふざけてるにも程がある。
これは飛騨市に限ったことではないだろうが、なぜ役職が上がる度に処分が軽くなるのだ?どう考えてもおかしくないか?
そもそも、今回の不祥事の根本的原因は人手不足で人員補充が出来なかったのが原因だ。
言い換えれば市長が予算を組み人員確保できなかったからである。その責任をきちんと果たさなかったのだから市長こそが一番処分が重くならなければならないだろう。
役職が重くなれば責任も重くなるのは当然である。今回の懲戒処分は下に甘えているという悪しき慣習の表れのような気がしてならない。
そして退職する主任の後任は中々決まらないだろう。
その理由は簡単だ。
『あなたはやりたいか?』
この質問に対するあなたの意見がその理由である。
人手不足であるのに今いる職員を大切にしなければ人手不足の解消は為されないだろう。
今回の飛騨市の懲戒処分は色々な事を考えさせてくれた。