月. 4月 6th, 2026
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 今さらであるがIOCが頭を抱えている事例が出てきた。

 2030年の冬季オリンピックの開催地に名乗りをあげる都市が壊滅状態という話だ。

 2030年の開催候補地として名乗りをあげていたのは、『札幌』『バンクーバー(カナダ)』『ソルトレイクシティ(アメリカ)』の三都市だったらしい。

 だが、この三都市が軒並み開催地の立候補を取り下げた理由は色々あるが、突き詰めていけば『金』の問題にいきつくことになる。

 オリンピックはとにかく運営費がかかる。

 そう、お金がかかりすぎるのである。

 元々、オリンピックを誘致する目的は突き詰めていけば利益を出す事である。これはどのように言葉を飾ろうとも動かせない事実である。
 誤解しないで欲しいのであるが、私はお金が動くことを悪いとは微塵も考えていない。利益があることで人が集まるという現実があるからだ。

 オリンピックというのはとにかくお金がかかる。アマチュアの大会であるのにだ。だが、そこに国や開催都市は大量に公金をぶち込んでくる。
 これはこのオリンピック開催にかこつけてインフラ整備を行うという目的がある。そしてインフラを整備することで新たな都市を作り上げるのだ。

 オリンピックの目的を都市開発であると定義づけると違う側面が見えてくるのである。

 ただ、このビジネスモデルは2000年代に入ってから破綻し始めているような気がしている。

 運営費が巨額になり始めた事で、これからの発展が必要な発展途上国では費用をまかなうことが出来ずに候補として名乗りを上げることが出来ないし、日本などの先進国も今ある都市を新たに造り直したところで、以前と機能的にほとんど変わりない。

 少なくとも劇的に変わることないだろう。1964年に行われた第一回目の東京オリンピックは本当に東京の都市を劇的に変えたと言っても良いだろう。
 だが、時は流れて2020年の東京オリンピックでは劇的な変化はなかったのである。いいかえれば以前よりも経済発展の効果が薄いのである。

 そして、オリンピックの運営費が爆上がるという事でさらに効果がうすまるというものだ。

 前述した通り、運営費が上がり経済効果も以前より望めないというのならば、撤退するという判断をしてもおかしくないのだ。

 さて、こう書くと札幌は事情が異なるという主張がでるかも知れない。札幌が招致活動を一時停止したのは、東京オリンピックでの汚職のためにオリンピックのイメージが悪くなったという感じになっているが、私はこれはすべてではないと考えている。

 何故ならオリンピックを行ったところで経済効果が大したことなかったことが東京オリンピックで実証されたのである。もちろん、コロナ禍という前例の無い出来事があったという不運が重なったという事実はある。

 だが、その事情は実は関係ないのだ。問題なのは思った以上の経済効果がなかったという事実である。
 興行的には『2020東京オリンピック』(1年延期してるが2020のままなのでこう記述)は失敗に終わっのだ。

 しかも、グダグダな大会準備経過、開催費用の爆上がりなど失敗の要素がてんこ盛りであった。個人的には良く開催できたものだと思ったくらいである。

 おっと、話がそれた。

 札幌招致の方も開催費が1兆7000億円という莫大なものになっているのである。正直な話、汚職事件などよりもこちらの方が遙かに深刻な理由であろう。

 公金を投入すると言っても、ふくれあがる開催費のために国民の理解は得られることは無いだろう。

 さて、IOCがこれまで提供してきたオリンピックというビジネスモデルは開催費がふくれあがったことで崩壊への道を歩み始めてきたのだ。
 そして、2030年の冬季オリンピックに対して開催候補地に名乗りを上げる都市がいなくなったというのはその現れである。

 IOCのメンバー達はオリンピックというビジネスモデルが崩壊したことを素直に認めて新たなビジネスモデルを提供しなければならない段階になったのだろう。

 少なくともIOCがふんぞり返るような状況は今後どんどん縮小していくと思っている。

 ひょっとしたら既にIOCの役員達が我々の見えないところで色々と各自治体の方々に営業活動をしているのかも知れない。

 いずれにせよ、IOCは今後立場が弱くなっていく流れになっていき、最終的にはIOCの要望はほとんど聞いてくれなくなるのかも知れない。
 そのために開催費を捻出して要望を通そうとする流れになるのではないか?

 2030年冬季オリンピックの開催候補地がなくなったというのは、分水嶺なんだと思う。

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By 福川 要

 2021年6月に宮崎県の片隅でひっそりと行政書士事務所を開業中。  主な業務は、許認可関連、遺言状作成です。

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