水. 4月 15th, 2026

 さて、Twitterなどをやっている人なら東京都の武蔵野市が『住民投票条例が提出される』ということで話題になっていることはご存知だろう。

 住民投票『条例』なのだから武蔵野市の問題であり、それがなぜ話題となるのか?と思う人もいることだろう。

 今回武蔵野市長の松下氏が議会に提出しようとしているのは『日本人も外国人も区別なく住民投票の投票権を与える』という条例案である。

 住民投票を外国人に与えること自体は何ら違法性はないことは確かである。

 だが、やはり与えるべきではないというのは私の持論である。

 どうしてそう思ったのかを語らせてもらおうと思う。

【住民投票は選挙ではない】
 まずは住民投票とは何か。別の言い方をすれば選挙と何が違うのか?ここを理解していない人が非常に多いと思わざるを得ない。

 選挙と住民投票の違いは『結果に法的拘束力があるか、ないか』である。

 選挙結果には法的拘束力が『ある』
 住民投票の結果には法的拘束力が『ない』

 とまぁ簡単にいえばこのようなものになる。

 住民投票は『選挙ではない』ために法的拘束力を有しないので外国人に与えたところで問題はないというのは法的理論としては間違ってはいないのである。

 条例案を提出した松下市長も別に違法行為を行ったわけではないのだ。そこは反対派も理解を示す必要がある。

【行政の意思決定に大きな影響を与える】
 では外国人に投票権を与えるということは何の問題もないのか?

 そんなことはない

 なぜならば住民投票は間違いなく行政の意思決定を左右することになるからである。

 もし本当に何の意味もないというのであればそもそも住民投票などする必要はない。意味があるから住民投票を行うのである。
 それは行政庁の意思決定を左右するという意味があるのだ。

 もし、行政が住民投票を無視した決定を行えば間違いなく行政への批判は集中することだろう。そしてその批判は間違いなく次の首長選挙に響く。それも決定的にだ。

 住民投票というのは間違いなく行政の意思決定を左右するものだ。決して軽視して良いというものではないのだ。

【外国人に投票権を与えるのは国民主権を侵害する危険性が大いにある】
 さて、住民投票は確かに選挙ではない。だが行政の意思決定を左右するほどの影響があるので、決して軽視すべき存在ではないのだ。

 住民投票に外国人を参加させることは、行政の意思決定が外国人により左右される危険性を孕んでいるというとにかく危険極まりないものなのだ。

 いや、そんなことはない。外国人は少数派であり、多数派になり得ないと言えるかもしれない。

 だが、本当にそうだろうか?現在でなく将来はどうだろうか?地方の過疎地はどんどん人が少なくなってる。そこに大量の外国人が流入すれば?

 外国人に投票権を与えようという人は性善説の持ち主で『住民みんなで手を取り合って社会を良くしていこう』と思っているだけかもしれない。確かに個人レベルであればそういう性善説を信じるというのもアリなのだろう。だが、こと制度に関していえば性善説で考えるべきではないのである。

 この世に悪意を持った人間というのは確実に存在する。もちろん私だって一定の悪意を持っているのは確実だ。ならば悪意というものに備えた制度づくりをしなくてどうするのか?

 単純に『人権は平等だ!! 外国人にも平等な権利を!!』と短絡的に考えるのは論外中の論外である。一般人ではなく公権力を行使する立場の人間がそんな短絡的なことでは困るのである。

 その短絡的な考えは地方から中央へと波及して国政選挙へ外国人の投票権を認めろという流れになる。そうなれば国民主権の侵害は間違いない。

【そもそも外国人に参政権を与えることでどう社会に良い影響が出るのだ?】
 最後に外国人参政権を与えることを主張する人々に聞きたいのだが、国民主権を将来的に侵害する可能性がある外国人参政権を与えることに一体どのような利点があるのだ?

 外国人は参政権を与えられなければ日本社会に溶け込むことができないのか?
 市町村役場では外国人は何の意見も聞いてもらえないのか?
 外国人は地域の自治組織(町内会)とかに参加できないのか?
 外国人が犯罪行為に巻き込まれた場合に警察官は動かないのか?
 火災にあったときに消防士は外国人だからという理由で救助活動をしないのか?
 地域の公立学校に外国人は入学できないのか?

 そんなわけはないだろう。

 多くの外国人は参政権を得ていないという状況であっても日本社会に適応しようとしているし、日本社会もそれを排除する流れにはなっていない。

 外国人参政権がない現状でだ。

 外国人が地域に溶け込めないということならば、安直に参政権を与えるということではなく、どのようなサービスが外国人に必要なのかをきちんと判断して行うべきことだ。

 政治家ならばそういうサービスを作り上げることに苦心すべきであり、参政権を与えれば解決するなど短絡的な方法に逃げるのはやめてほしいものである。




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By 福川 要

 2021年6月に宮崎県の片隅でひっそりと行政書士事務所を開業中。  主な業務は、許認可関連、遺言状作成です。

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