木. 4月 9th, 2026

 『補助金士』『外国人雇用労務士』という資格の存在を知って少しばかり民間資格に興味を持ったので少しばかり調べてみたのだが、少しばかりネットで調べてみたところ、『交通事故専門士』という資格があったので、紹介しておくことにした。

 ただし、この『交通事故専門士』であるが取得をすすめるというよりも注意喚起のために記事を書かせてもらうことにした。
 どうしてそういう結論に至ったのかを説明していこうと思う。

【注意喚起1】民間資格である
 これはこのサイトで何度も何度も書いているのだが、民間資格は国家資格と違って能力の証明にはなるのだが、何ら法的な地位を発生させるものではない。

 民間資格をいくら取得しても『~をしても良い』という法的根拠は与えられないのだ。

 誤解しないで欲しいのだが、別に民間資格を取得することが無意味と言っているわけではない。あくまでも能力の証明であり、法的地位を生じさせるものではないということを強く認識して欲しいだけなのだ。

 これは絶対に認識しておかなければならない大前提である。

【注意喚起2】出来るのはあくまでもアドバイスだけ
 これは民間資格に対して全般に言えることだが、何ら法的な地位が生じない以上、絶対に手を出してはいけない業務がある。

 それは『業際を侵す』ということだ。

 業際とは『異なる事業分野にまたがること』であり、『ナワバリ』と言われればイメージしやすいのではないだろうか?

 行政書士や司法書士などは法律で定められたナワバリが存在する。そのナワバリを侵すというのは法律違反であり厳しい罰則が適用される可能性も高いことはやはり知っておくべきことだろう。

 時々士業の先生方でもこの業際を侵してしまう場合がある。その時は所属の協会から罰せられることがある。
 実際に行政書士会の会報を読むと時々、『非弁行為』を行った(弁護士業務と思ってください)ということで懲戒処分がなされる事例を見る。

 さて、今回の『交通事故専門士』は何度も言うが民間資格であり、代理人として交通事故の相手方を交渉したり(非弁行為です)、申請書類作成業務、申請代行も行政書士法などに違反する可能性がある。

 では交通事故専門士は何が出来るのか?

 基本的にはアドバイスである。

 それも「交通事故の当事者になったら警察、保険会社に連絡しましょうね」という類いの当たり障りのないアドバイスしかできないというよりもその方が無難である。

 なぜなら法的な地位を一切有していない交通事故専門士が具体的に突っ込んだアドバイスをした場合、それに従って行動したときに拗れに拗れ大事になる可能性が高い。そのような時になった場合に交通事故専門士は何が出来るのか?

 答えは『何もない』である。

 何ら法的な地位を有しない交通事故専門士では紛争になった場合に動くことは出来ない。もし、仲裁に入ったりすれば非弁行為として罰せられる可能性が高くなる。そのために交通事故専門士は絶対に表に出ることはないので、当然ながら依頼者本人が矢面に立つことになる。

 まぁ、実際には保険会社の方が対応するし、いざとなったら弁護士に依頼し対応するのが一番良いと思う。

 交通事故専門士に依頼しアドバイスを受けるのはまったく構わないのだが、弁護士などと違って矢面に立ってくれることは絶対にない事は知っておくべきだと思う。

【注意喚起3】まず頼るべきは警察、保険会社
 さて、交通事故の当事者になった場合はやはり警察、保険会社に連絡することだろう。

 本当にこれである。

 そして上手くいかなかったら弁護士に依頼するというスタンスでいくべきだと思う。

 交通事故は命や重篤の状況、修理費などで莫大な費用が動くことになりかねない。そのような状況で絶対に必要なのは当事者同士の示談だと後々大きなトラブルになりかねないので、やはり警察を絶対に関わらせるのが良い。

 交通事故は非日常の出来事だ。冷静に対処するのはとても難しいと思う。だからこそ、頼るべき相手を間違えたらいけないと思う。

 このことは絶対に押さえておいて欲しい。

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By 福川 要

 2021年6月に宮崎県の片隅でひっそりと行政書士事務所を開業中。  主な業務は、許認可関連、遺言状作成です。

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